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新潟県と長野県の県境にある老舗の食事処、「そば処たかさわ」をご紹介します。
妙高高原駅から車で約15分、妙高杉ノ原スキー場から黒姫高原方面へ向かう「杉野沢黒姫線119号」に少し入ったところにある蕎麦屋さんです。自慢の打ちたてそばを求めてお邪魔しました。
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席は入口の座敷と、さらに奥に進んだ別棟にテーブル席があります。
今回は座敷が空いていなかったので、奥のテーブル席で頂きました。訪れた時は平日でしたが、お客さんが次々と入れ替わり入店されていて、人気が伺えるお店でした。
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メニューは種類豊富
蕎麦は3種類から選べます。
① 信濃1号という品種を使った繋ぎを使わない十割そば、「黒姫そば」
② 同じく信州1号で少しつなぎを使った二・八そばの「ざるそば」
③ 長野S8号という品種につなぎを使って打った二・八そばの「信州ひすいそば」
特に「信州ひすいそば」は、希少品種のため数量限定です。
その他に、周辺で採れる野菜やキノコの天ぷらといった1品料理も豊富です。
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注文を終えて料理が来るのを待っていると、「良かったらどうぞ」と、見慣れない料理が運ばれてきました。
店員さんに聞くと「そば団子」というそうです。そば粉にお湯を加えて団子状にして作るそうですが、ここ「そば処たかさわ」のものは一味違いました。
なんと、打たれたそばがそのまま団子になっているそうです。
味は、みたらし風で甘すぎず、そばを待っている間に美味しくいただきました。
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各テーブルに置かれたポットには、そば茶と思いきやお茶。そこにもこだわりがありました。
お茶は「えんめい茶」という種類で、長野県の黒姫で作られているものです。ハトムギ、クマ笹、エンメイ草、ハブ茶、クコ葉の5種類の山野草がブレンドされているノンカフェインのお茶です。
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飲んでみると香ばしい匂いがし味は少し甘めのお茶でした。
先程のそば団子との相性もバッチリ、田舎に帰ってきたような落ち着いた気分を味わうことができました。
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心惹かれる限定メニュー!
今回は3種類を注文。
1品目は限定の「信州ひすいそば」1,320円です。(2020/7/23現在)ひすいそばとは長野県生まれの新しいブランド蕎麦で、色鮮やかな鶯色ととても香りがいいのが特徴です。
使用するそばの実は、10年の歳月をかけて作られた「長野S8号」という品種のみを使用します。この長野S8号の栽培条件が厳しく数が少ないため、限定食となっているそうです。
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心惹かれる限定メニュー!
それでは、この貴重なそばをいざ実食!
そばは二・八での提供だそうで、もちもちの食感となめらかなのど越しがなんともたまりませんでした。
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天ぷらの盛り合わせ
2品目は天ぷらの盛り合わせ715円です。(2020/7/23現在)
この日の内容は、しめじ、れいか、かぼちゃ、なす、春菊の5種類。聞きなれない、「れいか」は舞茸のようなキノコです。
長野ではよく食されているようですが、私は今回初体験でした。そしてこのボリューム、一人では多いかもしれません。
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限定の黒姫そば
3品目はこちら。限定の黒姫そば1,210円です。(2020/7/23現在)
このそばは、「信濃1号」という品種を使用した十割そばです。十割そばとは思えないのど越しと、口の中に入れた瞬間そばのいい香りがたまりません。
十割そばは、そばを食べ慣れていない人には苦手な人が多いと言いますが、ここの十割そばはそんなことはありませんでした。
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そば打ち見学
そばを食べた後お店を出ると、お店のお母さんがそば打ちをされていました。
そば打ちの場所はガラス張りになっているので、思わず見入ってしまいました。
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入り口には、江戸時代を代表する俳諧師、小林一茶の句碑がありました。
「そば処の たんを切つつ 月見哉」
実は小林一茶はここ長野県信濃町で産まれ育ったそうです。そのため信濃町には多くの句碑が残されています。
そば処たかさわはいかがでしたでしょうか。
近くにお立ち寄りの際には「ひすいそば」や「黒姫そば」をぜひお試しください。