
2021年東京オリンピックで初の実施種目となり注目を浴びた種目スケートボード。
日本の選手は男子女子共にストリートで金メダルを獲得、パーク種目でも女子は金メダルを獲得しました。
独特の解説も話題にはなりましたが、見ていた方は「グーフィー」「レギュラー」などの専門用語を耳にしたかもしれません。
これらは、実はスノボ用語にも使われている言葉です。
今回はスノボに関する知っておきたい用語を解説していきます。
これからスノボをしたいという方はぜひ下記の基本的な用語から覚えてみてください。
レンタルやスクールがスムーズに予約できたり、スキーツアーや希望プランの予約にも役立ったりと、出かける前に確認しておけばメリットになること間違いなし!
実はたくさんあるスノボ用語
スポーツは、たくさんの用語に溢れています。
その中でもスノボの用語は種類が多く、覚えるのもなかなか大変です。
ただし、まずは基本的な用語を覚えておけば十分でしょう。

ボードに関する用語
スノボといえば板がなければ始まりませんが、板1つとっても用語がさまざまあります。
スノボ板を選ぶ際に役立ちますのでぜひ覚えてみてください。
■ノーズ
スノボの進行方向に向く板の先端部分を示しています。
技の名前に使用されることが多いので、ノーズ〇〇などの技名は先端部分で滑る技なのだと理解しておくとわかりやすいでしょう。
スクールで学ぶときも、ノーズはよく出てくるワードなので覚えておくと便利です。
■テール
ノーズの逆を意味しています。
進行方向の反対側、後方部分を指していてパッと見ただけではノーズもテールも似ているように見えるかもしれません。
見分けるには、ビンディングのビスから先端までの長さが短い方がテール、長い方がノーズだと判断すると覚えておくと良いでしょう。
■ソール
ボード底、つまり板の裏面を指しています。
手入れが必要になる部分で、スノボ板の素材によって柔らかさや滑りやすさなどが違い、手入れの仕方も異なります。板を購入する場合は素材や特徴などの情報をネットで検索するかショップスタッフに尋ねるなど、チェックしてから決めましょう。
■ビンディング
板とブーツを固定するための留め具です。スキーでは衝撃が加わると外れる安全機能が付いていて、スノーボードではブーツとボードを固定し滑走中の安定性を確保しつつ体を動かす力をボードに伝える機能が備わっています。
ビンディングは、その役割を果たす上でブーツとの相性が非常に重要です。
ビンディングには、主に3つの種類があります。
①ストラップ式ビンディング
最も一般的で、多くのスノーボーダーが使用しているタイプです。
足の甲とつま先を2本のストラップで固定するシンプルな構造でほとんどのブーツに対応。
<メリット>
・ストラップの締め方次第でフィット感を自由に調整でき、様々な滑走スタイルに対応可能。
・種類やデザインが豊富で価格帯も幅が広く選択肢が多い。
<デメリット>
・着脱に時間がかかり、特に慣れないうちは座って装着する必要があるため手間がかかる。(防水効果が弱いウェアでは、座る動作を繰り返すうちにウェアの臀部が濡れる場合がある)
・ラチェットやストラップなど細かいパーツが多く、破損のリスクがある。
②リアエントリー式ビンディング
ハイバック(ビンディングのかかと部分)が倒れる構造になっており、スリッパのように後ろから足を入れてからハイバックを戻してロックするタイプ。ハイバックを倒してブーツを入れ、元の位置に戻すだけで固定が完了します。
<メリット>
・着脱が非常にスピーディーで、立ったままでも簡単に装着できる。リフトを降りた後など、着脱の機会が多い場合に便利。
<デメリット>
・ストラップ式に比べて種類やメーカーが少ない。
・製品によってはホールド感やパワー伝達力がストラップ式に劣る場合がある。
③ステップオン/ステップイン式ビンディング
ブーツとビンディングが専用設計になっており、板の上に乗るだけで自動的に固定されるタイプです。ブーツの側面に固定用の突起があり、ビンディングにはめ込むことで自動的にロックされます。
<メリット>
・着脱が非常に速く、リフトを降りてすぐに滑り出せる。
・手軽で手間がかからないため、初心者はもちろん、何度も着脱を繰り返すフリースタイルスノーボーダーにも便利。
<デメリット>
・専用のブーツとビンディングが必要で、選択肢が少なく、他社製品とは互換性がありません。
・ストラップ式に比べホールド力が劣る場合があり、足元の細かい調整ができない。
■エッジ
ボード周囲にある金属部分を指しています。
エッジを研ぐ・研がないによって、雪面に対する滑り方が変わってきます。
ふわふわのパウダースノー以外も積極的に滑る、いろんなコースにチャレンジしたいという方にとっては、エッジを研ぐ手入れ方法はカービングを簡単にする点でもとっても重要です。
■フレックス
板のしなりを意味しています。
フレックスが柔らかい、固いによって技に影響を与えるので技をステップアップしていくうえで重要になってきます。オーリーなど板のしなりを利用した技が使いやすかったり、凹凸のあるゲレンデにもエッジが噛みやすいためターンがスムーズになる特性もあります。

スタンスに関する用語
スタンスとは、スノボを滑るときのポジションや滑り方のことです。
どんなスタンスでも特に正解不正解はありませんが、それぞれ用語があるので自分のスタンスを説明するときの参考にしてください。
■レギュラー
利き足が右の方に多く左足を進行方向側にして滑るスタンスです。
レギュラーという名前の通り、右利きが多い日本ではこのスタンスで滑る人が多くなります。
■グーフィー
レギュラーの逆、と思ってください。
主に左利きの方に多く、右足を進行方向側にして滑るスタイルです。
グーフィーは確かに少数派ですが、特にレギュラーとグーフィーの左右どちらがいいというものはありません。
■スイッチ
自身のスタンスは決まっていて、そのスタンスとは逆向きに滑ることを指しています。
普段はレギュラーで滑っているが、あえて逆の右足を進行方向に変更することをスイッチといいます。
バランス感覚が難しいため板のコントロールを養うためにおこなう人も多く、スノボに慣れている上級者がスピードに乗った状態で技の一部として練習する場合も多いです。

スタイルに関する用語
スノボスタイルにも用語がたくさんあるので基本を理解しておきましょう。
■グラトリ
グラウンド・トリックの略です。
よくあるスタイルの1つで、緩やかな斜面・平たい雪の面でジャンプもしくはスピンすることを指しています。
ゲレンデのどこでもおこなえ、危険度も低いため中級者でもチャレンジできるスノボスタイルといえます。
■バックカントリー
圧雪されていない自然の雪の上・山の中で滑走を楽しむスタイルです。
整備されていない場所を滑走するため、浮遊間を楽しむことが特徴で一般的なゲレンデでは楽しめないスノボ体験ができます。
ただ、バックカントリーの場合は専用アイテムが必要になり、きちんと知識を持った上で遊ばなくては危険度が高いので十分注意しましょう。
■フリーライディング
その名の通り、決まった方法もなく自由に滑走するスタイルです。
どこでターンするか、どこで技を出すかなど選び方はコースを滑りながら、自由に滑走します。
自分のレベルを上達させるための練習スタイルと思ってもいいでしょう。
このようにスノボは用語の多いウィンタースポーツではありますが、スノボツアー前に予習をして、滑りながら楽しみながら覚えると良いでしょう。

5つのゲレンデマナー
1.先行者優先
前を滑っている人や、先にコースに入った人が優先されるというルール。後方から追い抜く場合は、十分な間隔を空け、安全に追い越しましょう。特に初心者や子供が前を滑っている場合は予想外の進路変更や転倒があるので注意が必要です。
2.コース外の滑走禁止
ゲレンデのコース外滑走は、雪崩や、木、岩などの障害物に衝突する危険があります。また、コース外は安全管理がされておらず、雪が深いため、転倒すると身動きが取れなくなる可能性もあります。万が一遭難した場合、救助費用が高額になるケースもありるのでルールを守り、安全なコース内で滑走しましょう。
3.スムーズなリフト乗降
リフトの乗降は、周囲に配慮しスムーズで安全に行うことが大切です。
乗車する際は、前の人との間隔を空けて乗り場に進み、係員の指示に従います。乗車中は、荷物を抱えたり、ストックを立てたりせず、周りの人に迷惑をかけないようにします。乗車中にグローブを外してうっかり落としてしまうと、ゲレンデ内の場合は滑走者にあたってけがをさせてしまったり、コース外の場合は雪深くて取りに行けない場所だったりという事もあるので乗車中の行動にも注意が必要です。
降車する際は、リフトからスムーズに降りられるよう、滑り出す準備をします。降り口付近で転倒すると後続が追突する危険があるため、速やかに降り口付近から離れるのがマナーです。
4.レッスン(スクール)
初心者向けや中上級者向けのスキルアップ用があります。レッスンを受ける際は、まず、集合時間に遅れないこと。インストラクターや他の受講者に迷惑をかけないためにも、時間厳守が基本です。
インストラクターの指示をしっかりと聞き、不明な点があれば質問することも大切ですが、個人レッスンでない場合は、スムーズな進行や他の受講者の練習を妨げないよう、気遣いをもって参加しましょう。
5.レンタル
スキー場や周辺のショップで、用具を借りること。初心者や、まだ自分の用具を持っていない人だけではなく道具を忘れた、紛失したといった緊急時にも便利です。
初めてレンタル店を利用する方は、事前に料金や支払方法を確認しておき、身分証など必要なものがあれば合わせて準備をしておきましょう。