初心者から上級者までが楽しめるスキーの滑り方と種類

  • 公開日:2025.09.10
  • 更新日:2025.09.13
スキーイメージ

スキーは、「どうやって滑ればいいの?」「転ばずに滑れるかな?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、スキー歴20年以上のプロが、全くの初心者でも安心してスキーを楽しめるようになるための「完全ガイド」をお届けします。道具の選び方から、基本の滑り方、効率的な練習方法、さらには上達するためのマインドセットまで、丁寧に解説します。スキーの滑り方は、大きく分けて3つのレベルに分かれます。自分のレベルに合わせて練習することで、より安全に、そして楽しく上達できます。

スキーイメージ

1. ゲレンデに行く前に知っておくべきこと

スキーは、道具選びからすでに始まっています。初めてスキーをする方は、まずはレンタルがおすすめです。自分に合った道具を選ぶためのポイントを押さえておきましょう。

ウェアと防寒対策

スキーウェアは、防寒性はもちろん、防水性と透湿性も重要です。汗をかいても蒸れにくく、雨や雪がウェアに染み込まないものを選びましょう。

インナー: 吸湿速乾性の高いものが理想的です。汗冷えを防ぐために、綿製品は避けましょう。
ミドルレイヤー: フリースや薄手のダウンなど、保温性の高いものを重ね着します。
アウター: スキーウェア。サイズは、動きやすさを考慮して少しゆとりがあるものが良いでしょう。

スキー板、ブーツ、ストック

レンタルショップで借りる際、店員さんに「初めてです」と伝えれば、適切なサイズを選んでくれます。

スキー板: 身長と同じか、少し短めのものを選びます。初心者は、安定性の高いカービングスキーがおすすめです。
スキーブーツ: 足にぴったりフィットするサイズを選びます。足首が動かないようにしっかり締めましょう。きつすぎると足が痛くなるので、無理のない範囲で。
ストック:脇に挟んで、肘が直角になるくらいの長さが目安です。

スキー装着イメージ

2. 準備体操とスキーの装着

怪我をしないためにも、準備体操は必須です。特に、股関節、膝、足首の柔軟性を高めておきましょう。

スキー板の装着(ブーツをビンディングに入れる)

平らな場所で、かかとを先に入れる: ブーツのつま先をビンディングの先端に合わせ、かかとを上から強く踏み込みます。「カチッ」と音がしたら装着完了です。
ストックでバランスを: ストックを使い、バランスを保ちながら片足ずつ装着しましょう。

ストックの使い方

ストックは、バランスを取るための補助道具です。転びそうになった時や、平らな場所で進む際に使います。

スキー滑走

3. スキーの基本姿勢:これが全ての始まり

スキーの滑り方は、この「基本姿勢」から生まれます。しっかりとマスターしましょう。

視線は進行方向へ: 常に前を見て、滑る先の状況を確認しましょう。足元を見ないように意識します。
両腕は前に: バランスを取りやすくするために、両腕を前に軽く出します。
背筋を伸ばし、膝と足首を曲げる: バランスを取りやすくするために、両腕を前に軽く出します。
重心は常にスキーの真ん中: 前かがみになったり、後ろにのけぞったりしないように、常にスキーの真ん中に重心を置くように意識します。

この姿勢を保つことで、安定した滑りが可能になります。

ボーゲンイメージ

4. 基本編(初心者向け)

初心者が最初に覚えるべきは、スキー板のコントロールと止まり方です。まずは、ハの字の形をマスターしましょう。

止まる練習:ハの字(プルークボーゲン)

基本姿勢: まずは基本姿勢をしっかりとります。スキーの先端を近づけ、後ろを広げて「ハの字」を作ります。
内側に力を入れる: ハの字の状態で、両足のすねを内側に寄せ、スキーのエッジ(板の端にある金属の刃)を立てるように力を入れます。
止まる感覚を掴む: この状態で滑ると、スキー板が雪に食い込み、スピードが落ちていきます。力を強く入れると、完全に止まることができます。
最初は、平らな場所でハの字の形を練習し、その後少しだけ斜面を滑って止まる練習を繰り返しましょう。

方向転換の練習:ハの字で曲がる

止まることができるようになったら、次は方向転換です。
止まる姿勢からスタートしてハの字でゆっくりと滑り出します。

曲がりたい方向と逆の足に重心をかける: 右に曲がりたい場合は、左足に少し体重をかけます。左に曲がりたい場合は、右足に体重をかけます。
ゆっくりと体重移動: 急に体重をかけるのではなく、ゆっくりと重心を移動させると、自然に曲がることができます。
視線は曲がりたい方向へ: 視線を先に向け、行きたい方向を見ることも重要です。

緩やかな斜面を滑る練習:ハの字でゆっくり

八字で止まる、曲がるができるようになったら、緩やかな斜面でゆっくりと滑る練習をしましょう。

スピードのコントロール: 八字の開き具合と、内側にかける力加減で、スピードをコントロールする練習をします。
雪面の変化に対応: 少しの段差や、雪質の変化に対応できるよう、常に基本姿勢を意識して滑りましょう。

上級スキーヤーイメージ

5.さらに上達するための練習ポイント

基本の滑り方に慣れてきたら、次のステップに進みましょう。

ストックワークの練習

ストックは、バランスを取るだけでなく、次のターンに入るきっかけを作る役割も担っています。

ターンに入る時にストックを突く: 曲がりたい方向のストックを軽く突くことで、スムーズに重心移動を行うことができます。

パラレルターンへの挑戦

ハの字で滑る「プルークボーゲン」から、スキー板を平行にして滑る「パラレルターン」へと移行します。これは中級者への第一歩です。

ハの字からスタート: ハの字で滑り出し、少しずつスピードを上げていきます。
外側の足に重心を乗せる: 曲がりたい方向の外側のスキー板にしっかりと体重を乗せ、内側のスキー板を少し持ち上げるように意識します。
両板を平行に: 重心を外足に乗せながら、板を徐々に平行に揃えていきます。
雪面を捉える感覚を掴む: 外足のエッジが雪面をしっかりと捉える感覚を掴むことが重要です。

最初はハの字から一瞬だけ板を平行にする練習から始め、徐々に平行に保つ時間を長くしていきましょう。

スキーヤー

6. スキー上達のための心構えと安全対策

転ぶことを恐れない

スキーは転んでナンボです。転ぶことで、体の使い方やバランス感覚が身につきます。転びそうになったら、無理にこらえようとせず、座り込むように転びましょう。

マイペースに楽しむ

他の人と比較する必要はありません。自分のペースで、一歩ずつ上達していきましょう。

スクールに入るのも一つの手

「一人で練習するのは不安…」という方は、スキーのスクールに入ることを強くお勧めします。プロのインストラクターが、あなたのレベルに合わせて丁寧に指導してくれます。上達が格段に早くなりますし、何よりも安全です。

安全対策

ヘルメットの着用: 転倒時や衝突時の怪我を防ぐため、ヘルメットの着用を推奨します。
滑走ルールを守る: ゲレンデには、スキーヤーやスノーボーダーが安全に滑るためのルールがあります。しっかりと確認し、ルールを守って滑走しましょう。

まとめ

スキーは「楽しむ」ことが一番大切。スキーは、年齢や体力に関係なく、誰もが楽しめる素晴らしいスポーツです。今回ご紹介した基本の滑り方と練習ポイントを参考に、まずは「楽しむこと」を一番に考えてゲレンデへ向かいましょう。最初は転んでも大丈夫。雪の上で自由に滑る爽快感、美しい景色、そして滑り終えた後の達成感は、何物にも代えがたいものです。
この記事が、あなたのスキーデビュー、そして生涯の趣味となるきっかけとなれば幸いです。さあ、最高の冬を、スキーとともに満喫しましょう!

この記事を書いた人

廣田

廣田 恵一

所属
ビーウェーブ大阪本社
スキー・スノボ歴
スキー歴30年(間25年のブランク)
おすすめスキー場
斑尾高原スキー場

学生時代に初心者スキースクールの講師として数多くの卒業生を輩出しました。やっぱりその時の思い出のスキー場「斑尾」が一番!

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